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2023.10.27

季刊誌Lifan

放置竹林を食べて有効活用しよう!

 

放置竹林を食べて有効活用しよう!

以前にも紙面で紹介致しました「放置竹林問題」日本では古くから日用品や家具、建築物の資源・タケノコなどの食料として竹が重宝されていました。しかし、経済成長とともに輸入品のタケノコやプラスチック資源が出回るようになり、竹材の需要が減少すると、全国各地の竹林は次第に放置されるようになりました。「植物である竹を放置しても、環境には問題ないのでは?」と思われるかもしれませんが、竹はその生命力の強さゆえに思わぬ被害を生むことがあるのです。竹は地中に伸びる「地下茎」を母体として繁殖しており、この地下茎こそが竹の本体とも言われています。地下茎は竹と共に成長し、平均では年間3~8m程度範囲が広がると言われています。

竹はその成長スピードの速さ、そして常緑であることから、非常に競争力の高い植物としても知られています。そのため、スギやヒノキといった成長スピードが遅い樹木の林に竹が侵入した場合、竹の枝葉が日光を遮断してスギやヒノキの成長を妨げるだけでなく、元々そこにあった樹木よりも200倍近くの密度で竹が繁殖してしまうおそれがあります。しかし実は繫殖力の高さに対して根は浅く、地下茎は約10~30㎝の深さにしか分布しないことが分かっています。一般的なスギやヒノキなどの樹木は根を深く張るため、たとえ雨が降って土壌が緩んだとしても、土をしっかり支え、土砂崩れが起こるのを防いでくれます。しかし竹の場合、地表近くの土しか支えることができないため、土壌が緩んだ際には竹林ごと斜面を滑り落ち、大規模な土砂災害を引き起こす可能性があるのです。皆さんの周りにも竹林を多く見かけませんか?冬など周辺の山を見渡すと、他の木は葉が落ちて無彩色になっているのに、青々とした竹林がよく目立ちます。この様な利用されない竹林がどんどん増え、本来の山の景色も変わりつつあります。

 

 

毎年生えてくる竹をメンマとして活用!!

以前淡路島で放置竹林を「メンマ」として活用している取り組みをご紹介しましたが、今回は地元神戸でもこの活動が始まりました。NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト様と一緒に、今年の春より少し成長した幼竹を活用しメンマの試作を始めました。

 

 

神戸市西区の竹林からメンマ作りスタート!

神戸市西区の竹林から利用されていない真竹や破竹の幼竹を収穫し、メンマとして加工してみました。作り方は、竹の未来を考える「バンブーサミット」に参加し、国産メンマの標準レシピを頂き、その製法に沿って作成してみました。初めての取り組みのため、最初レシピ通り3m位まで成長した幼竹(筍)で作成してみたのですが、陽当たりの関係かかなり固くて噛みきれないような物も出来てしまいました。その経験から後日、少し陽当たりの少ない場所で柔らかめの幼竹を採取し直し、使用部位も特定して再度作成してみました。こちらは文句なしのおいしいメンマが完成しました。無農薬・無添加・純国産・しかもおいしい!という申し分ない食材です。これを利用しないという選択肢はありません。試作したメンマは年末ぐらいには神戸の食材を使ったラーメンを作ってみたいと思っています。今年は試作の年ですが、先々はこれを商品化し、販売までこぎ着けたい考えです。NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト様では障害者の就労継続支援B型事業所Base(ベース)を開業されており、このメンマの製造もこちらで実
施出来ればと考えています。

 

 

こんな伸びた筍が幼竹といいメンマになるんです!

 

メンマの作り方

 

 

無農薬・無添加・純国産の美味しいメンマ完成!

 

現在の課題

1.収穫場所の確保

安定的な供給を確保するための、竹林の確保。放置竹林をお持ちの所有者の情報で協力頂ける方の情報。

 

2.収穫と加工段取り

だいたい4月~6月くらいまで陽当たりや立地によって収穫時期が異なるため、収穫人員と加工迄のロードマップ作成。障害者の方で加工は行えそうですが、収穫は未整備の山林に入るため、別途人員が必要か。

 

3.漬物加工の許可申請

令和3年6月1日から食品衛生法が改正・施行され許可業種や施設基準の大きな見直しが行われ、漬物製造業が新設され販売へこぎ着けるためにはこれを取得しなければならなくなりました。

こういった課題をどうにかクリアし、ぜひ商品化までこぎ着けて、神戸発の放置竹林を活用した「純国産メンマ」として進めて行きたいと考えています。読者の皆様の周りでも、所有の竹林などあれば情報をお寄せいただければと思います。

 

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MAIL:lifan@nihonet.co.jp