2022.06.08
修繕と維持
マンションの湿気対策
マンションなどの集合住宅は一戸建てよりも気密性が高いため、湿気がこもりやすくなり、放っておくとカビやシミ、ダニが発生する原因にもなってしまいます。湿気対策のポイントは、換気と除湿です。
1990年代にシックハウス症候群が社会問題になったのをきっかけに、2003年に建築基準法が改正され、同年7月以降に建てられた住宅には、24時間換気が義務付けられました。24時間換気を止めると、結露ができやすくなり、気管支系の病気やダニアレルギーになる可能性があります。
24時間換気が設置されていない住宅では以下のポイントに気を付けましょう。
窓を開け換気をして湿気を逃がす
・窓は対角線の方向で2カ所以上開ける。
・換気の回数は1時間に1回、1回あたり5~10分程度が目安。
・窓を開けられない時は、エアコンの除湿機能(ドライ)を使用する。
湿気対策はすべての部屋で行う
湿気は湿度の高い部屋から低い部屋へ流れるため、普段あまり使わない部屋も含め、すべての部屋を対象に行うようにしましょう
外に面した壁に家具をくっつけておかない
外に面している壁は、外気と室内の温度差の影響で壁に湿気がたまりやすく、カビが発生しやすくなっています。家具は壁から少し離して置くようにしましょう。
新聞紙で湿気除去
シューズボックスや押し入れ、クローゼット、台所のシンク下など狭い場所の湿気対策には、新聞紙が活用できます。湿度が気になる所に新聞紙を敷いておくだけでOKです!一度手でクシャクシャにしてから広げて使うと、湿気がより吸い取りやすくなります。
<クローゼットや押し入れの換気方法>
梅雨時になると、クローゼットの中は高温多湿状態になり、カビやダニにとって快適な環境をつくり出してしまいます。そのため、まずは衣類の断捨離をして、風通しを良くしましょう。積み重ねた布団も同じです。布団の間にスノコを挟み、空気の通り道を作ってあげると、熱や湿気がこもりにくくなります。さらに、扇風機やサーキュレーターを使って空気を流して湿度を逃がすのも効果的です。クローゼットや押し入れの内部に向けて、風を送り込むようにします。
<バスルームの換気>
「梅雨どきのアイテムとしてこれだけは手放せない!」と好評を得ているのが、『浴室乾燥機』。毎日お風呂上りに30分程度「乾燥運転」をおこなえば、浴室内にこもった湿気をカラッと乾燥。タイルの目地や排水溝のカビの発生を軽減してくれます。なお、浴室乾燥機がついていない場合は、お風呂上りにバスルームの壁や床を熱めのシャワーでサッと流し、その後、冷水シャワーをかけて浴室全体をクールダウンすると、カビを防止する効果があります。仕上げにスクイジーで水滴を掃うようにすれば、せっけんカスや水アカの付着を防いでバスルームををピカピカな状態に保つことができますよ。
また換気扇を回す時は、入浴直後ドアを締め切ってから、換気扇を強くまわすのが正解。このとき、浴室ドアを開けっぱなしにしたままで換気扇をまわしてしまうと、バスルームの湿った空気が室内へ流れ出し、住戸内の壁やクロスにカビが発生する原因になることがあるので注意が必要です。