2019.07.23
法律
猫によるキズ被害
Q:住民から「のら猫に車を傷つけられて困るので処分してほしい」と、連絡がありました。理事会で議題とする予定でしたが、次の理事会までにのら猫が車に傷をつけてしまったようで、車の所有者の方が「のら猫の処分を依頼したのに対策をとらなかった。管理組合に弁償請求する」と言っています。この場合、管理組合に弁償義務はあるのでしょうか。
A:一般的に、マンションによく見られる開放的な駐車場の場合には、仮にのら猫により自動車が傷つけられたとしても、管理組合が注意義務違反として責任を問われないと思われます。
なお、車の所有者がのら猫によって車に傷をつけられたとしても、民法第七一八条は「動物の占有者はその動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」と規定しているので、管理組合がのら猫の飼主や占有者であるわけはなく、のら猫管理を怠ったという責任を問われることはありません。